「効率良く働いて、早く帰って、自分の時間を確保したい」
近年、働き方改革で残業を減らす、効率よく働くことが求められています。残業代がでない教職員は働けば働くほど実質の時給は下がり、家庭での時間も無くなるという悪循環。やることを減らすことは大切ですが「やっていることの効率を上げて、時間を有効に使うこと」も課題ですよね。身体を鍛えることや脳をうまく使うというアプローチもありますが、今回は作業環境を変えて効率を上げる方法を紹介します。私は2年前よりこの方法を導入しました。調査のように記録を細かくとっているわけではありませんが、作業効率は見違えるように上がりましたし、勤務時間内に書類の作成などが終わらないということはなくなりました。取り入れた2つのことは
①立って働く
②モニターを大きくする
です。どちらも個人でやっている方は珍しいと思います。目立つことは必至ですが、それを考えてもとても効率が上がる手段です。
この記事は「立って働く」「モニターを大きくする」ことのメリット、実際にやってみたらどうだったか?、必要な環境をまとめています。
Contents
1.「立って働く」メリット
生産性が1.46倍になる
テキサス大学の実験でコールセンターの従業員167名を対象にした実験において
・従来型のデスクで仕事をしたもらったグループ
・可変式のスタンディングデスクで仕事をしてもらったグループ
の2グループに分けて、半年間仕事をしてもらった。結果は「立って働いた」グループは生産性が46%アップした。ここでの生産性とは電話をかけた結果の成約率を比較しているので、仕事量を比べたものではなく、どのくらい結果に結びついたかということを表している。
また、生産性の伸びは2ヶ月目に入るまでは確認されず、従業員は皆採用されてから3ヶ月が経過しているということから、単純にラッキーではないということも示されている。
脳機能が向上する
2015年に行われたテキサスA&M大学の研究で、34人の高校生を対象に24週間、スタンディングデスクを使用してもらう実験を行った。その結果、スタンディングデスクを使った学生は
前頭葉の血行が良くなった
脳の実行機能が大幅に向上した
ワーキングメモリが大幅に改善した
脳の実行機能とは
・時間のマネジメント能力が高くなる
・重要な情報を記憶する能力が高くなる
・理解力が上がる
・まとめる能力が上がる
体調がよくなる
コールセンターでの研究で、生産性が上がる以外にも効果があったことが
75%の人が身体の痛みや不快感が減ったと答えた
座りすぎによる「腰痛」や「肩こり」が減少したようです。
2.「立って働く」をやってみてどうだったか?
①無駄な時間が減った
②腰痛がなくなった
③声をかけられるようになった(話のネタ)
①無駄な時間がなくなった
「一息ついたらやるか」の「一息」がなくなりました。
出勤したら、すぐに始まる。授業から戻ってきたらすぐに次の仕事をする。
その結果、残業時間はかなり減りました(スタンディングデスク以外にもいろいろやってたのですべてこのおかげとは限らない)
②腰痛がなくなった
前々から姿勢が悪く、姿勢矯正の椅子を使用していました。おかげで少しは腰痛が改善したのですが、立って働くようになってからはまったくなくなりました。逆に職場に行かない期間に座って過ごすことが多いと腰が痛くなります(笑)
③声をかけられるようになった
導入して2年目。1年目は同僚、上司など職場の人から「なんで立ってるの?」「立って働くと違う?」とよく声を掛けられました。また、出入りの業者さんからは、必ず「立って仕事しているんですか?」「いいですか?立つと??」と声をかけられるようになりました。2年目は「まえちゃんはああいう人だから」と声かけられは減りましたが、新しい人には必ず言われます。
よくも悪くも目立ちますが、人の興味も長くは続きません。
3.「モニターを大きくする」メリット
Steelcaseが行った「マイクロソフトの仕事環境を機能的にするための調査・研究」に関する記事によると「シングルモニターをデュアルモニターに変更しただけで、デスクワークの生産性が42%向上した」と報告されています。
・一度に多くのコンテンツを表示可能(より多くのウインドウで、より大きなサイズで)
・より多くのアプリケーションを同時に立ち上げ、それらをより素早く切り替えられる
・ウインドウを前後に移動したり、サイズ変更したりする手間が省ける
・ドキュメントを並べて表示し、カット&ペーストが可能
4.「モニターを大きくする」をやってみてどうだったか?
①作業効率が上がった
②ストレスが少なくなった
③目立つけど他にもモニターを大きくした人も登場
①作業効率が上がった
ほとんどの場面で画面2分割で作業しています。所見などの文章を作成するときは、資料や昨年度のデータを片方に写しながら作業できます。また、データの処理や転記などもウインドウを閉じずに作業ができるのがとても便利です。もう職場のノートパソコンの画面サイズには戻れません。
②ストレスが少なくなった
ノートパソコンだと「小さくで見にくい」「1ページ丸々表示したいけど、そうすると文字が見えなくなる」「サイズ調整が面倒」などなどサイズの関係でのストレスが多くありました。しかし、モニターをつければすべて解決・・・とまではいかなくても「小さくて見えない」「表示の倍率をいじる」ことはほとんどなくなりましたよ。
③目立つけど他にも同志が(笑)
勝手にパソコンにモニターを接続し、職場で使っていました。管理職には何か言われないか、委員会の人が見に来たら注意を受けないかとも思っていましたが「大きいと見やすいな」と言われたくらいでなにもネガティブなことは言われませんでした。(ちなみに言われてたときの切り返しは考えてあります)それから1年、モニター仲間が増えました(笑)
4.「立って働く」ために必要なものは?
職場にスタンディングデスクを導入する際にもっとも障害が大きいのは
「職場のデスクは職場で支給されている」
ってことだと思います。私の職場は「何年使ったんだろう?」と思うデスクが回ってきています。
「勝手に変えられないよ」
と私も思いました。スタンディングデスクを調べていたら机の上において、スタンディングデスクにする台が見つかりました。
![](https://maechantry.com/wp-content/uploads/2022/01/62b0fe46a07d2e1cef40a6534e636009.jpg)
思い切って購入し、職場のデスクの上に「ドーン」とおいて使っています。
始めは違和感がありましたが、今ではまったくありません。
ちゃんとスタンディングデスクとして使用できています。
5.モニターを大きくするために
大きめのモニターを買ってきて、パソコンをHDMIケーブルでつなげばOK。最近のパソコンならHDMI端子がついているはず。モニターとパソコンを並べてデュアルディスプレイにしてもいいでしょう。私は2つ並べるのに慣れなかったので、ノートパソコンは閉じてモニターだけにしました。ノートパソコンにはクラムシェルモードといってノートパソコンを閉じたままでも電源をオフにしない設定ができます(MacでもWindowsでもできます)
また、どちらにしろワイヤレスキーボードやマウスは必要です。モニターをノートパソコンの横においてサブモニターのように使うなら必要ないかと思いますが。
まとめ
立って働くと生産性が上がり、健康にもよい
モニターを大きくすると作業効率が上がり、ストレスも減る
どちらも職場で一斉導入されていないなら目立ちます。しかし、立って働くことはGoogleやFacebook、楽天などの企業にも取り入れられています。大きなモニターも私物持ち込むのどうなの的なことはあるかもしれませんが、学校的には今更と私は思います。効率が上がり、時間外勤務が減るならいいのではないでしょうか。