時間術

2022年 新年の目標の立て方

「一年の計は元旦にあり」

一年の目標を元旦に立てる人も多いかと思います(私もその一人です)
では、2021年はどのような目標を立てたか覚えていますか?
この質問を学校の生徒にしても、先生にしても
「覚えていない」
という回答が99%です。
稀に「〇〇です」「△△だったよ」と答えるすばらしい人がいますが。

この記事を読んでくださったら
2022年大晦日「今年はこんな目標を立てて、こんなことができたな」
となること間違いなしです。

1.ゴールを明確にイメージする

「明確なゴールのないプロジェクトは、決して成功しない」

スウェーデンの「ヴァーサ号の悲劇」という話をご存じだろうか。

今から400年前、周辺諸国の強力な海軍に対抗するために、莫大な資産を投じて「強い船を作る」という国王が行ったプロジェクトがある。金に糸目はつけないということで「材料費」「一流の職人」を結集して行ったが、国王が船の完成イメージを描いていなかった。その結果、言うことがコロコロ変わる。はじめは船の長さは32メートルの予定だった。
ところがそのうち、船の長さは37メートルに修正、その後も行くごとなく修正され、最終的には70メートルに。装飾も700点付け加えられ、1628年8月10日、試験航海も十分にされないまま、出港。
ヴァーザ号が港を離れたころ、突風が吹き付け、船体は大きく海に向かって傾いた。艦砲の先が海につかり、浸水、沈没までは15分だった。

ゴールを明確にせずにプロジェクトを始めても成功はしない。私はよくゴールの話を生徒にするとき、「〇〇駅(勤務先に最寄りの駅)にいくのか、△△(最寄りのスーパー)にいくのかはっきりしないのにとりあえず歩くわってないでしょ?」という。

2.正しい目標設定

①測定可能性 目標を数値などで測定し、達成がはっきりするか
②行動可能性 ゴールまでのプロセスがはっきりしているか
③適格性   ゴールに達成したい理由が明確化

①測定可能性 どうなったらゴールか明確か?

「痩せたい」 ではなく 「今年の7月1日までに体重を65kgする」
「運動する」 ではなく 「1万歩を14日間連続でapplewatchに記録される」
「いい点が取りたい」 ではなく 「2月の期末テストで400点を取る」
など、いつまでに、どのようになればいいか明確にしよう

②行動可能性 どうやってゴールにたどり着くか?

「今年の7月1日までに体重を65kgにするために何を行うのか?」を明確にするために「食事記録、体重記録、運動記録を毎日つける。忘れても2日間は忘れない」と設定する。

③適格性 そもそもなぜこの目標を達成したいのか?

「そもそもなぜ痩せたいか?」を明確にするため、「痩せて自分に自信をつけたいので、65kgにやせるために、食事記録、体重記録、運動記録を毎日つける」と設定する。

3.うまくゴール設定できないとき

①価値を疑う

なぜこのゴールを求めているのか?本当にこのゴールを達成したいのか?
同じダイエットという目標でも、「なんとなく痩せたい」と「自信をつけたいから痩せたい」では全然取り組む姿勢が違います。本当に自分が求めているものを考えてみましょう。

②行動を疑う

このゴールをどうやって達成するか?本当にその行動で目標が達成できるのか?
「目標をどう行動にしたらいいかわからない」ということはよくあります。その場合は本を読む、動画を検索する、ネット検索などinputを増やしてみましょう。

③期限を疑う

本当にその期間あれば目標は達成可能なのか?短すぎたり、長すぎたりしないか。
記録をつけると、自分の進行具合もわかり、修正も効きます。

4.目標を忘れ、仕組みに集中しよう

あれ?目標を立てる話だったのに、目標を忘れ、仕組み?と思うでしょう。

・あなたがコーチなら、目標は選手権で優勝することかもしれない。その仕組みは、選手の採用方法やアシスタントコーチの管理の仕方、練習の指導法である。
・あなたが起業家なら、目標は100万ドルのビジネスを立ち上げることかもしれない。その仕組みは、製品アイデアのテスト法や雇用方法、販売キャンペーンのやり方である。
・あなたが音楽家なら、目標は新しい作品を演奏することかもしれない。その仕組みは、練習の量や難しい旋律の崩し方や取り組み方、指導者からの意見をもらう方法である。

複利で伸びる1つの習慣 ジェームズ・クリア著

目標は「方向を定める」
仕組みは「どのように目標を達成するか」

勝者も敗者も目的は同じ。どのオリンピック選手も金メダルは取りたいし、どのチームも優勝したいと思っている。目標はみんな同じでも結果が異なるのは、「目標の違い」ではなく、練習の仕方や取り組みの仕方などの「仕組み」の違いということですね。

5.行動するにはどうするか

では、目標も設定し、どのように進めるかの仕組みも考えたら、それを「実行・継続する」にはどうしたらよいか。

①小さく始める
②今の習慣にくっつける
③記録する
④最後は見張ってもらう

①小さく始める

筋トレを始めようと思ったら、「1日に腕立てを100回する」を目標にしていないか。
勉強を習慣づけると思ったら「毎日5時間勉強する」を目標にしていないか。
1日目はモチベーションが高くてできるかもしれない。2日目もすれば素晴らしい。3日は続かず三日坊主。なにかを思い立つが始めの目標が高すぎる。
筋トレなら「1日10回」
勉強なら「1日2分」でいいかもしれない。
20分以上やろうとなると、「時間がない」と言い始めるが、2分なら「時間がない」とは言わないだろう。とにかく、2分でできる簡単なことから始めるとよい。2分でなくても、自分が「やりたくない」とならないレベルを続けることが大事。

②今の習慣にくっつける

いろいろなところで紹介している「if-thenルール」
「なにかをしたら(if)、これをする(then)」というやるべき行動とそれのきっかけをセットにするものです。
効果量は0.65~0.99と「効果がとても高い」心理テクニックという実験データがあります。
なにかを始めたいときは、現在習慣化していることにくっつけると効果的に行えるということです。
例えば「朝起きたら」「歯を磨いたら」「食事が終わったら」などですね。
私は子供のころは「(if)家に帰ったら、(then)算数ドリルをする」を祖母に習慣づけられました。

③記録する

記録するのは面倒くさい・・・ということはとてもわかるが、成功する人は記録しています。
記録するメリット

・行動を思い出させるような、目に見えるきっかけを作る
・自分の進歩の様子が見えると、それを失いたくないので、自然とやる気がする
・習慣の成功をひとつ記録するたびに、達成感を得られる

複利で伸びる1つの習慣 ジェームズ・クリア著

6.「1年の計は元旦にあり」の由来を知っていますか?

由来には諸説あるようですが、日本が由来の説は毛利元就の言葉です。

 一年の計は春にあり
 一月の計は朔(ついたち)にあり
 一日の計は鶏鳴(一番鶏が鳴く早朝)にあり

朔(ついたち)とは、その月の初めの日、鶏鳴とは、その日の朝、一番鶏が鳴く、早朝。

「新しい一年の計画は、その年の初めに、月の計画は月の初めの日に、そして、今日の計画は、朝早くにたてる。」

1年の計画をこのブログを参考に立てていただけると幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
まえちゃん
アラフォー男性教員 地元の学校に通い、地元の大学に行き、地元の教員に 「数学が好きな子を増やしたい」と思い、教員になる。しかし、いつの間にか部活動と学校行事がメインの役割になり、22時に退勤することが常習化する。帰って24時に寝るという生活を送る。 3年前に土日をほぼつぶして取り組んだ部活で成果が出ず、「これではいけない」と思い、コーチングを勉強し始め、自分もコーチングを受ける。コーチングを受ける中で「自分はどんな生き方をしたいのか」「自分の強みは何なのか」「何がしたいのか」を考え、行動するようになる。