今まではこれでうまくいっていたのに最近うまくいかない
今どきの子どもは難しい、どう関わっていいかわからない
私は10年以上子どもと関わる仕事をしていきましたが、10年前と今では全然違う関わり方をしています。社会が大きく変わってきているということもありますが、子どもが変わったことも大きな要因です。今どきの子どもとは?どう関わるのがいいのでしょうか?
Contents
今どきの子どもとは?
今どきの子どもの特徴とは「辛抱できない」ということです。昔は悪い点をとったら頑張って勉強するとか、スポーツで負けたらくやしくて練習をするとかしましたが今はそうではありません。どうせ頭が悪いから、相手は自分よりセンスがあるからといってやらないことが増えました。古い言い方をすると「ガッツがない」ですね。
「辛抱できない」要因は「夢がないから」です。夢や理想がないと人は頑張れません。将来実現したいことがあるから今苦しいことも頑張れるということが「辛抱できる」につながります。今どきの子どもの「辛抱ができない」は「夢がない」からきています。諸外国に比べても日本の「将来の夢を持っている」という項目は低く、社会に関しても「どうにもならない」という考えが見えますね。
![](https://maechantry.com/wp-content/uploads/2022/07/b2a853a0d77e4d733167f5d1c34deb0d.png)
「夢がない」原因は?
「これだから今どきの若い者は」と思った大人の方、ちょっと待ってください。今どきの子どもが夢がない原因は大人にあります。特に親と学校の先生は要注意です。子どもは本来夢は大人に比べて壮大に持っています。
医者になって病気に苦しむ人を助けたい
この前のテストの成績でなれると思うの?無理でしょ。勉強しなさい
・・・(あれ?だめだったの?)
という会話を繰り返したら「夢を持て」と言われても難しいですよね。
なにか夢はないの?
(医者って言ったら成績が足りないって言われる。ユーチューバーっていったらそんなに甘くないって言われる)ないです
夢がないの?なにかやりたいことないの?
・・・(めんどうくさい)
という会話を私もよく繰り返していたように思います。夢を聞いたときに私たち大人は夢を聞いてあげ、その夢に対して動こうとしている子どもをサポートしてあげると行動することができそうですね。
人は経験をすればするほど、大人になればなるほど「自分はこれくらいのことしかできそうにない」と制限をかけてしまう傾向にあります。自分の枠を決めつけず、ワクワクするような目標を持つことが前に進む原動力になります。ロジャー・バニスター選手が1マイルを4分以下で走るまで、世界中の誰も1マイル4分を切ることは人にはできないと思っていました。しかし、ロジャー選手が4分を切ったことで他にも4分を切る選手が出てきたという事実があります。自分で枠を設定してしまうとそれ以上のことはできず、枠をとり払えば意外と達成できることもあるということですね。
やっていい努力とやってはいけない努力
もしダイエットをしたいなら「運動する」と「ケーキを食べる」ではどちらが正しいと思いますか?スポーツで成果を上げたいなら「練習する」と「スマホゲームをする」ではどちらが正しいですか?どちらの答えもはっきりしていますが、ケーキを食べることやスマホゲームをするほうが楽しそうですよね。どちらもやりたくないけどこっちをしなければと思うから実行できないですね。
自分がワクワクしてできる努力はやっていい努力です。しかし、自分がワクワクせずにしたくないなと思いながら無理やりやるのはやってはいけない努力です。小学校からやっていた競技を中学でもとりあえずやる、小学校の成績がよかったから中学でも頑張らなくてはと思いながらうまくいかない生徒を多く見てきました。そんなに頑張るつもりもないのに親の期待が高く、勉強させられている生徒もよく見ます。そんな生徒はどこかで挫折してしまったり、反抗的になってしまったりします。逆に勉強が面白い、競技が好きだという生徒は卒業後にあっても夢を大いに語ってくれることばかりです。
![](https://maechantry.com/wp-content/uploads/2022/07/hands-ga34e10c17_1920-1024x331.jpg)
「~しなければならない」を「~しよう♪」にする
言葉が人に与える影響は思っているより大きいです。「勉強しなければならない」といわれるのと「勉強しよう♪」と言われるのではかなり印象が違いますよね。「~しなければ」は義務感やプレッシャーがあり、パフォーマンスを落としかねません。それに対して「~しよう♪」というのは気持ちも軽く、プレッシャーを受けにくいと感じます。私はこの言葉の重要性を学ぶまでは部活でひたすら「~しなければいけない」と言い続けてきました。その結果、空気は重く、大事なときに結果を残せないチームになってしまったと反省しました。現在は毎回結果が出るわけではありませんが、部活をリタイヤする生徒もおらず自分のベストを出せる選手が増えました。なにより私自身がチームに行くことがつらく感じなくなったことは大きいと感じています。もし「~しなければ」をよく使っている家庭やチームがあったら「~しよう♪」に置き換えてみましょう。
![](https://maechantry.com/wp-content/uploads/2022/07/girl-g398165b30_1920-1024x681.jpg)
思いは変えられないけど、言葉は変えられる
「楽しい」「いやだ」「これは得意だ」「これは苦手だ」と判断しているのは脳です。感情や経験、思いをコントロールすることはとてもできません。「楽しいと思え」といわれてもとてもそう思えませんよね。しかし、言葉はコントロールできます。うまくいかなかったときに「失敗した」「最悪」「もういや」という言葉を発すると感情は一気に不快になります。逆に「次頑張ろう」「どうにかなる」という言葉を発すれば前向きにまた取り組めます。言葉で自分の感情をコントロールすることは可能なのです。
言葉より表情・動作・態度の方が強い
「やった!」を言葉を発せずに表すとどうなりますか?おそらく多くの方はガッツポーズをするのではないでしょうか?「ガックリ」ならどうでしょう?下を向く感じでしょうか。動作に感情がついていることは多くあります。面白い例として、笑顔でガッツポーズを決めながら「できません」と言ってみてください。全然できなそうではないですよね。言葉より表情・動作・態度の方が感情に強く影響するということが体験できますよ。
![](https://maechantry.com/wp-content/uploads/2022/07/24408201_m-1024x768.jpg)
私が学習したメンタルトレーニングではネガティブな言葉を発したらそれを訂正して明るい動作をとるというものがありました。「面倒くさ」といったら「そんなことはない、やれば終わる」と笑顔でいうワークをしました。その成果で昔は「書類が遅い人」認定されていたまえちゃんですが「提出が速い人」認定を最近されています。特に事務の方には好印象なのでお願いが通りやすくていいですよ。
こんなことできるかと思っている方へ
言葉を変えることは意外とできます。そして成果は確実にあります。こういうことを知っていて子供と関わるのと、知らずに子供と関わるのは同じ題材の授業を行っても授業の取り組み方が違います。特に今まで「~しなければ」と言われ続けてきた子どもにとっては大きな変化になるでしょう。
表情や動作、態度はハードルが高いかもしれません。親の場合は「なんかいきなり変わった」と感じることもあるでしょう。そう思われたくなければ子どもに話して実行してみるといいと思います。私は「~しなければいけない」と言わないとクラスで宣言して、いったら指摘してもらうということをしました。何度か指摘されましたが2週間ほどでなくなり、雰囲気もよくなりました。親や先生も勉強しているということは子どもにいい影響を与えるなと感じた経験です。
まとめ
今どきの子どもは願望がないので、辛抱できない
子どもの願望をつぶしているのは大人
「~しなければ」ではなく「~しよう♪」に言葉を変える
使う言葉を変えるより、表情・動作・態度を変える方が強い