勉強してみた

【中1数学】夏休みにやっておくべきことは?

中学校に進学して1学期が終わり、夏休み。小学校より難しかった、今のところ大丈夫という生徒によっていろいろでしょう。今回は20年以上中学数学を教えてきたまえちゃんが「ここは絶対にやっておくんだ」というポイントを教えます。

中1数学で夏休みにやっておくべきこと【内容】

正負の数の計算

正負の数がわかるのと、わからないのでは今後大きな差がつくのは間違いありません。中学3年生で数学に苦しみ、テストで20点以下の生徒は全員この正負の数の計算ができていないといっても過言ではありません。逆に言えば正負の数の計算がわからなければ2年後にそうなる可能性があります。今後の数学で正負の数が登場しないのは「図形単元」と「統計単元」だけです。図形も3年生の単元では出てきます。正負の数ができないことでつまづく点が非常に多い。絶対に夏休み中に克服しましょう。

方程式のルール

方程式は今まで計算してきたルールとは違うルールが登場します。具体的には「式の書き方」と「移項」、「逆数をかける」というルールです。「式の書き方」の実害は低いですが、「移項」と「逆数をかける」ルールは方程式と関数の単元で間違いなく苦しみを生みます。方程式は中学3年間計算単元の最後に必ず登場し、次の関数単元にも大きな影響を与えます。正負の数ほど根が深くなりにくいので、夏休みに克服しましょう。

中1数学で夏休みにやっておくべきこと【具体策】

正負の数の計算

①解き方を確認しよう・聞こう

解き方のポイントは教科書を見ましょう。新しく参考書を買う必要はありません。教科書の色がついているところか巻末にのっています。解き方を見て、よくわからなかったらわかりそうな友達や家族に聞きましょう。馬鹿にしない、やろうと思っていることを認めてくれる優しい相手を選ぶことがベストです。

②フラッシュカードで1日1分練習する

私のおすすめは「フラッシュカード」です。下のリンクからどうぞ。始めは「3秒」「加法」で練習を始めましょう。1分のタイマーをセットし、スタートです。出てくる問題に間違えず1分続けられたら「減法」「乗法」「除法」「項」「四則」とやっていきましょう。すべてできるころにはできるようになります。ここで大事なことは「必ず声に出して答えをいうこと」「できた数を記録すること」です。家族に協力してもらって、あっていた数を数えてもらいましょう。毎日記録することで続けることができます。学校で実際に行っていますが、「昨日より2個増えた」「いつもこのパターンで間違える、これってどうやるの」と振り返るきっかえになります。人が続けるためには「進んでいる感覚」がとても重要です。夏休み張やなければ紙に日付、計算方法、できた数(3秒でやれば1分で20問)を表にして書きましょう。学校で配布されているタブレットを利用して記録してもいいかもしれません。

正負の数の計算練習フラッシュカード

http://school.city.tajimi.lg.jp/koizm/media/math/Seinosuu.html

③問題練習をする

フラッシュカードで自信が出てきたら問題練習をしましょう。夏休みの宿題か学校のワークを利用するといいでしょう。ポイントは「間違えたら消してもう一度問題をやる」ことです。よく赤ペンで答えを写して終わってしまう生徒がいますが、あれでは勉強になりません。消してもう一度解きましょう。教科書の問題、学校のワーク、夏休みの宿題を自分でやれば量としては十分です。もし、どれも赤ペンで書いてしまったという人はドリル形式のものがおすすめです。書店やネットで購入して毎日1枚5分でいいのでやりましょう。

方程式のルール

①ルールを確認しよう・聞こう

「式の書き方」ですが、端的にいうと「左側(左辺)の左に=をつけない」「=をたてにそろえる」
「移項」では符号を変えて「=」をまたぐことができる。
「ax=」は逆数をかけて「x=」にする。
といってもこれだけではわからないと思うので、教科書の例題をそのまままねしましょう。数学の計算はルールを守れば必ずできます。にもかかわらず、よくわからんくなって独自の解き方でやってしまうからおかしなことになるわけです。初心者でもレシピ通りにすればおいしい料理が作れますよね。そんなイメージです。特に移項するのか逆数をかけるのかわからなくなる生徒が多いです。式を書いたら数学が得意な友達か家族、先生に式を見てもらいましょう。

②フラッシュカードで1日5問取り組む

ここでもフラッシュカードを使います。今回は1つの式ごとに出てきますので、ちゃんとした過程を踏まえることができます。1日5問取り組みましょう。6種類のモードがあるので5問すべて正解できるようになったら次のモードに進みましょう。ここでも「口に出して式を答える」「できた数を記録」するようにしましょう。ここまでできれば1年生の数学の計算はおおむねできるようになったと言えます。

1次方程式を解く

http://school.city.tajimi.lg.jp/koizm/media/math/1gra/Houteisiki/index.html

③問題練習をする

フラッシュカードで5問といたら夏休みの宿題や学校のワークで問題練習をしましょう。間違えた問題は赤ペンで答えを書くのではなく、消してもう一度やりましょう。正負の数との違いは「式はフラッシュカードくらい細かく書く」ことをしましょう。

中1数学で夏休みにやっておくべきこと【心構え】

「自分は算数から苦手だったから数学もできない」とあきらめない、やればできる

自分は頭が悪いからやってもできないと思うのはやめましょう。私の生徒で数学ができなかった生徒でもできるようになった生徒はいっぱいいます。もちろんできるようにならなかった生徒もいます。その違いはあきらめずにやるかです。やったらできるようになると思って取り組んだ生徒でできるようにならなかった生徒はいません。中にはできるようにならないだろうと思ってやる生徒もいますが、「やればできる」と自分に言い聞かせて取り組めるかが最も大事なのです。

3D(だって・でも・どうせ)の禁止

この記事を読んで「だってできないし」「でも結局できる人って頭いいんでしょ」「どうせやっても無駄だ」と思っている人もいるでしょう。この言葉の先頭をとって3Dといっています。私は数学が苦手な生徒の口癖はこれだと確信しています。ちなみにこの口癖ばかり言う生徒が私に指摘されて直したところ点数が40点上がりました。

勉強は未来投資

ブレイクスルー佐々木さんというユーチューバーの方がいうには有名大学出身と一般大学出身では生涯賃金が2億違うそうです。これを時給換算すると自宅学習は時給4万円の価値があるとのこと。ちなみに社会人の平均時給は2000円ちょっと。学生時代に勉強することが将来大きな収入の差になることは歴然ですね。毎日自宅学習0と自宅学習3時間では12万の差が1日でできると思えばおそろしいですね。

まとめ

  • やるべきことは「正負の数の計算」「方程式の計算」
  • どちらもまず教科書で正しい解き方を確認する・聞く
  • フラッシュカードで毎日取り組み、記録する
  • ワークなどで問題練習する
ABOUT ME
まえちゃん
アラフォー男性教員 地元の学校に通い、地元の大学に行き、地元の教員に 「数学が好きな子を増やしたい」と思い、教員になる。しかし、いつの間にか部活動と学校行事がメインの役割になり、22時に退勤することが常習化する。帰って24時に寝るという生活を送る。 3年前に土日をほぼつぶして取り組んだ部活で成果が出ず、「これではいけない」と思い、コーチングを勉強し始め、自分もコーチングを受ける。コーチングを受ける中で「自分はどんな生き方をしたいのか」「自分の強みは何なのか」「何がしたいのか」を考え、行動するようになる。